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【収録情報】
フンメル:
・ピアノ協奏曲イ短調Op.85
・ピアノ協奏曲ト長調Op.73
・序奏とロンド・ブリランテ ヘ短調 Op.127『ロンドンからの帰還』

 アレッサンドロ・コンメラート(フォルテピアノ)
 使用楽器:ヨゼフ・ベーム製(ウィーン、1825)&プレイエル(パリ、1937)
 

 ディディエル・タルパイン(指揮)

 録音時期:2009年11月、2010年9月
 録音場所:ブラティスラヴァ、スロヴァキア国営放送スタジオ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション) 



この度低価格で人気のあるBRILLIANT CLASSICSから発売されたのは、フンメル ピアノ協奏曲集 Vol.1である。

収録されているのは、初期のマンドリン協奏曲をピアノ用に編曲して10年後に出版した小ピアノ協奏曲ト長調,Op.73と
中期のシュトゥットガルト就職プレゼンのために演奏された名曲、イ短調,Op85、最期の出版番号を付けられた晩年の『ロンドンからの帰還』Op.127の3曲。

Op73は、モーツアルトのまんま、のチャーミングとしか表現できない魅力的な曲で、オリジナルのマンドリン版でもピアノ版でも比較的多くの録音が出ている。

Op.85は、ロ短調,Op89と並ぶ代表曲の一つで、古典的協奏曲の中にロマン派に影響与えるべくメロディーやフンメルのテクニックが散りばめられたウイーン古典派の最後の巨匠にふさわしい協奏曲。

最期のOp.127も後の時代の作曲家のような序奏に始まり、民謡的なテーマに乗って軽快に奏でられる舞曲と行進曲が入り混じったロンドで、演奏者は相当な技巧を求められる曲である。




さて、演奏と録音ついて。

古楽器による演奏は、刺激過ぎを通り越して耳障りな音を響かせることがある。しかしこの楽団のCDはすでにフンメルのオペラとして世界初録音となった『ギース家のマティルデ』や、荘厳ミサ曲などが発売されており、すっきり、はつらつ、緻密なアンサンブルを聞かせてくれていたので、期待していた。

期待通り。ピアノもヨゼフ・ベーム製(ウィーン、1825)&プレイエル製(パリ、1937)と二種類使用しているが、どちらもピアノ一音のツブツブキラキラがよく聞こえて、アレッサンドロ・コンメラートの演奏も良かった。
特にOp.85は、多数の録音があるのに加え、ホグ、イギリス室内管(Chandos)の名盤があるためにどうしても比較してしまうのだが、この演奏は何回も聞けます。

是非是非、選曲集ではなく、全曲集としてほしい。

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