フンメル研究ノート〜Review〜

ヨハン・ネポムク・フンメル(Johann Nepomuk Hummel)の個人研究サイトのレビューページ。CD紹介をはじめ、フンメル関連ニュース等を紹介していきます。 ●フンメル研究ノート●http://hummelnote.wix.com/hummelnote

2008年12月

フンメル 3つの弦楽四重奏曲Op.30

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Johann Nepomuk Hummel: Three String Quartets, Op 30
販売元:Hyperion
発売日:1993-03-04
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 フンメルは弦楽器のみ室内楽は、弦楽三重奏を2曲とここに収められた3曲の弦楽四重奏しか書いてません。
いずれもCDでリリースされているので手に入れられますが、弦楽四重奏の録音はこれが唯一。
師であるモーツァルトやハイドンの研究の結果生まれた作品ではありますが、どうも当時ライヴァルとして意識していたベートーヴェンの四重奏曲の出版に触発されて書いたようです。この二人は、着かず離れずの関係を死ぬまで続けましたが、それはお互いがそれぞれを評価していたということです。

 作品は、モーツァルトのハイドンセットや、ベートーヴェンの中期以降の作品には及びませんが、典型的な古典派ソナタ形式のお手本のような作品で、ボッケリーニをはじめとする同時代人の作品に劣るようなことは無く、楽しめます。
演奏も録音も優秀。

フンメル ピアノ三重奏曲全集

以前Mixiレビューで書いたものの写しです。

Hummel: Piano Trios, Vol. 1Hummel: Piano Trios, Vol. 1
販売元:Warner
発売日:2006-01-16
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フンメルの作品・ジャンルの中では比較的多くの録音があるピアノ三重奏全集ですが、この演奏が私の一押し。

私的志向を申せば、古楽器演奏は好みではないのですが、このシリーズは、演奏と録音の美しさが際立っています。

テンポ感はやや早めながら違和感なく、自然な流れを作り、各楽器間の音量バランスもすばらしく、他の全集ものより、弦の美しさとピアノの音色は何度聞いても飽きがきません。

作品に関しては、この時代の売れっ子作曲家として聞き応え充分で、同時期のベートーヴェンの同ジャンル作品よりも売れていたことは頷けますし、今聞いても納得できます。

深遠さという部分ではベートーヴェンの後期作品にかないませんが、師匠のモーツァルトを継承した明と暗、陰と陽が移ろう繊細さとメロディーの美しさは一級品です。

Hummel: Piano Trios, Vol. 2Hummel: Piano Trios, Vol. 2
販売元:Warner
発売日:2006-01-16
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フンメルの最初の一枚

フンメルを聞いたことがない方への最初の一枚としてのお勧め盤。
ピアニストでもあり、モーツァルトの弟子でもあり、ショパンに影響を与えたというフンメルの形容詞にぴったりの作品です。

Johann Nepomuk Hummel: Piano Concerto in A Minor and B MinorJohann Nepomuk Hummel: Piano Concerto in A Minor and B Minor
販売元:Chandos
発売日:1992-10-28
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フンメルはクラシック音楽ちょっと聞きます、程度の方には知名度無しでしょうが、クラシックファンの間ではかなり王道の作曲家。

トランペット協奏曲はハイドンの有名曲とカップリングになることも多く、日本では一番知られているでしょうが、フンメルの代表作といえるのがピアノ協奏曲、しかもこの2曲でしょう。

このフンメルにはピアノ協奏曲が8曲有り、そのうち生前出版された曲が5曲あります。つまり第5番までしか番号が与えられていません。

ここに収録された2曲は、第2番と第3番ということになります。

第2番 イ短調 Op.85
編成は、フルート、2オーボエ、2クラリネット、2ファゴット、2ホルン、2トランペット、ティンパニ、弦という古典派の標準的なもの。

エステルハージ家の楽長を辞してしばらくウィーンで舞曲や舞台作品、室内楽の作曲家として大いに人気を集めていました。妻に進められてピアニストとしての舞台にも復帰し、1816年のドイツ演奏ツアーは大成功を収め、ここから「ピアノの巨匠」の地位を不動のものとしたのです。このツアーで演奏されたのがOp.85の協奏曲です。

第3番 ロ短調 Op.89
編成は、Op.85とほぼ同じですが、ホルンが4本になっています。これは第2楽章のロマンティックで幻想的な部分で活かされています。
楽曲はベートーヴェンの影響もあるのか、力強く、ピアノソロはよりブリリアントでショパン的になっています。1819年、ワイマールの宮廷楽長に就任した年に作曲されました。
なお、ショパンのピアノ協奏曲は、この曲の影響がかなり反映されています。

このアルバムはフンメルの近年のブームのきっかけともなったアルバムでかつ最大のヒットアルバムでしょう。

音楽史における「ピアノヴィルトゥオーゾ」を最初に名乗り、また世間に認められた技巧的で華やかなピアノが活躍する古典派協奏曲の代表作で、この時期の作曲家では唯一のライバルがベートーヴェンというのも頷けます。

楽曲は2曲とも短調ですが、悲しいとか暗いとかではなく、美しいという表現がぴったりで、師匠のモーツァルトの伝統と次世代のショパンを予見させる雰囲気を持っています。

演奏も録音も優秀で、当時のグラモフォン賞受賞アルバム。

フンメルを聞いてみようかなと思われる人のファースト・チョイスにオススメです。

フンメルの作品目録

5f430a44.jpg 本日紹介するのは、私のフンメルの作品目録を作成する上でのバイブルとなった独語の書籍です。
 





タイトル:THEMATISCHES VERZEICHNIS DER WARKE VON JOHANN NEPOMUK HUMMEL
著者:DIETER ZIMMRSCHIED

 簡単に説明すると、作品の冒頭部分の譜面付フンメルの作品目録、ということ。 写真でお解かりのように、冒頭のテーマ(譜面)の掲載と、作品番号、楽器編成、作曲年、出版年、その他情報が作品番号Op.1から順に掲載されています。 ただし、出版作品(Op)、未出版作品(WoO)、遺作(Op.posth)が取り上げられていて、Sachs(ザックス)の作品表と比べると掲載曲数は少なく(Opが127、WoOが39、Op.posthが9)、175曲にとどまっています。
 どこにも出版年が書かれていないため不明なのですが、私は20年ほど前に銀座ヤマハで注文して買うことができました。 貴重な一冊です。

フンメル 音楽家の生涯とその世界

Johann Nepomuk Hummel: A Musician's Life and WorldJohann Nepomuk Hummel: A Musician's Life and World
著者:Mark Kroll
販売元:Scarecrow Pr
発売日:2007-10-30
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音楽家フンメルの初といってよい本格的な伝記、研究書を紹介します。
マーク・クロル(Mark Kroll)著の「JOHANN NEPOMUK HUMMEL ~ A Musician's Life and World」。

これほど詳細にフンメルの出生から死後のことまで述べられている書籍は今までなかったため、大変貴重な一冊。

モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ショパンなどの関係した音楽家とのエピソードや、幼少期から死後までが豊富なデータとともに掲載されている。巻末には作品目録も収められている。

日本語版の発売が待たれるが、出そうな気配もありませんので、在庫があるうちに手に入れておくべきです。

オルフェウス・バッカス フェスティヴァル

 ドイツのYahooコミュニティーのメンバーより、オルフェウス・バッカス フェスティヴァルの情報が届きました。

 今回のテーマは「フンメルとその友人たち」。
ベートーヴェンをはじめ、師匠のハイドンとモーツァルト、シューベルト、ショパンらの作品と今回の主役であるフンメルの作品が演目リストに並んでいます。

 フンメルの録音に積極的なシャンドスレコードでフンメルの演奏で評価を受けている、シュテファン・ハフやハワード・シェリーらピアニストに加え、初の総合的なフンメル伝記を書いたマーク・クロルらが講演したり、メッセージを伝えるそうです。

 詳細は、英語の案内チラシをご覧ください。

PDFチラシ
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フンメル研究ノート トップページ このブログは、作曲家・フンメルに魅了され、もっと多くの人に広めたいという思いから、WebSite「フンメル研究ノート(Hummel Note)」を開設し、そのコンテンツのひとつとして、新旧のCD紹介、ニュースやその他関連情報を紹介していくものにしたいと思っています。

 フンメルの音楽に出会って20年以上経ち、その間に数少ない音源を買い集めていきました。インターネットの時代になってからは、飛躍的に情報取得が進み、いつかホームページをつくり、またフンメルの音源化されていない曲を打込(Midi)で、などと思い経ってからは10年ほどの月日が経ってしまいました。その間にもさまざまデータ等を作成しては修正を加えております。

 毎日更新はできませんが、チョロチョロと進めていきます。もし、偶然にもここやWebサイトをご覧なった方がいらっしゃいましたら是非とも足跡でも残していってください。
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フンメル研究ノートというサイトは、クラシック音楽鑑賞を趣味とする一個人が、ヨハン・ネポムク・フンメルの音楽の魅力に取り付かれ、永年かけて収集した情報・データをメモ代わりに掲載している「フンメル研究ノート」のレビューページにあたります。フンメル研究ノートは、あくまでもCD解説、書籍、辞書などから集めた情報を盛り込んだ継ぎはぎの情報を集めたものですので、事実とは違っていたり、解釈が違っている箇所も多いと感じていますが、もっと多くの日本人にフンメルの音楽の魅力を知ってもらいたいと思い公開しています。もっとフンメルの情報が知りたい。またはご興味がある方は、本サイト「フンメル研究ノート」を覗いてみてください。よろしくお願いいたします。

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