フンメル研究ノート〜Review〜

ヨハン・ネポムク・フンメル(Johann Nepomuk Hummel)の個人研究サイトのレビューページ。CD紹介をはじめ、フンメル関連ニュース等を紹介していきます。 ●フンメル研究ノート●http://hummelnote.wix.com/hummelnote

2009年05月

フンメルとベートーヴェンについて

 ベートーヴェンの演奏が、その驚くべき力、品位、前代未聞の妙技と達者さによって目立っているとすれば、フンメルの演奏はこれに反して極めて清麗で明確な演奏の模範であり、最も人を魅了する優雅さと繊細さとのモデルであって、フンメルがモーツァルトの奏法とクレメンティ派のそれとを楽器に適するように巧みに合わせて以来最も困難とするところは、いつも最高の、そして最も驚くべき効果を狙う点にあった・・・。

 フンメルの追随者たちは、ベートーヴェンのことを「彼はピアノを虐待し、ただ混乱した雑音を作るに過ぎない」と悪口を言い、また「彼の作品は不自然で、わざとらしく、非旋律的で、変則的だ」と貶した。
 一方ベートーヴェンの信望者は、「フンメルにはすべてにおいて真のファンタジーがかけている。その演奏はクラヴィコードのように単調で、彼の指は蜘蛛のようにしがみつく。そして彼の作品はモーツァルトとハイドンのモティーフの単なる焼き直しにすぎない」と主張した。

ツェルニー回想録より

ショパンの運指法

ショパンは独特な運指法を用いていたが、その中でも重要な考え方ひとつを紹介。

ピアノを弾くにあたり、各指の個性を尊重し、それを活かすということで、この考え方は彼の運指法全体のなかに貫かれている。この点についてショパンは次のように述べている。

−−−−−−−
 「指の力を均等にするために、今まで無理な練習が随分行われてきた。指の力はそれぞれ違うのだから、その指に固有なタッチの魅力を損なわないほうが良く(損なってはいけないのは当然である)、逆にそれを充分活かすよう心がけるべきだ。指にはそれぞれの造りに応じた力が備わっている。親指は一番大きくて太く力強い、そして一番短くて動きの自由な指である。5の指(小指)は手のちょうど反対側にあり、3の指(中指)は中央にあって全体の支点となる。2の指(判読不能)の次に、4の指(薬指)は一番可憐で、3の指と靭帯で結ばれているが、この指を無理矢理に3の指から離そうとしている人もいる。そんなことは不可能だし、ありがたいことに意味がないのだ。指の数だけ音色も違うものである。すべては運指法の熟達にかかっている。フンメルはこの点について最も精通していた。
 このような考え方に基づいた運指法は難しいものではない。指の造りを利用しなければならないのだから、手の他の部分、つまり手首、前腕、腕もやはり使わなければならない。カルクブレンナーが主張するように、手首だけで演奏しようと思ってはならないのである。」

参考文献:「ショパンのピアニズム」加藤一郎著

フンメル/ピアノ協奏曲集

Hummel: Piano Concerto, Eight Variations & CodaHummel: Piano Concerto, Eight Variations & Coda
販売元:Chandos
発売日:2006-04-18

1)L'Enchantment d'Oberon, Op. 116
2)Le Retour ・Londres, Op. 127
3)Piano Concerto in A major,WoO.24a
4)Variations "O du lieber Augustin"WoO.2

ネタがないため、昔のレビューから。
収録曲は、1798年、フンメル20歳の時のピアノ協奏曲イ長調と同じく初期の管弦楽曲「変奏曲」WoO.2、そして後期の1825年のロンドン・パリツアーの時に演奏されたウェーバーのモチーフをあしらった大管弦楽と技巧的ピアノが活躍する幻想曲Op.116、フンメルの最後の作品番号を持つコンサート・ロンドOp.127(1831年)。
Op.127は、世界初録音です。これによりフンメルの残したピアノとオーケストラの作品全てがCDで聴けるようになりました。

イ長調の協奏曲はまさに師匠のモーツァルトの影響が大きく、第3楽章などは、モーツァルトの15番の3楽章とそっくりなテーマで始まります。
ロココの香り漂う協奏曲。

一方、Op.127のロンドは、もの悲しい導入部がショパンのようなロマンが漂い、華麗なピアノの幻想が聴かれます。その後に続くロンドは、「ハンガリー舞曲風」のテーマで楽しげに始まりますが、常に明暗、陰陽を行き来し、淡い色彩感覚の中で進行していきます。ピアノソロのパートもかなり技巧的で、フンメルのピアニズムの集大成といった趣の楽曲。名曲です。なぜこれほどの楽曲がやっと初録音なのか?

演奏は、このシリーズ通して言える事だが、早めのテンポで若々しく聴かせます。シェリーのピアノもタッチ、表現に優れていて安心して、音楽に没頭できます。

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メーカーページ
http://www.chandos-records.com/details05.asp?CNumber=CHAN%2010374

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フンメル研究ノートというサイトは、クラシック音楽鑑賞を趣味とする一個人が、ヨハン・ネポムク・フンメルの音楽の魅力に取り付かれ、永年かけて収集した情報・データをメモ代わりに掲載している「フンメル研究ノート」のレビューページにあたります。フンメル研究ノートは、あくまでもCD解説、書籍、辞書などから集めた情報を盛り込んだ継ぎはぎの情報を集めたものですので、事実とは違っていたり、解釈が違っている箇所も多いと感じていますが、もっと多くの日本人にフンメルの音楽の魅力を知ってもらいたいと思い公開しています。もっとフンメルの情報が知りたい。またはご興味がある方は、本サイト「フンメル研究ノート」を覗いてみてください。よろしくお願いいたします。

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