フンメル研究ノート〜Review〜

ヨハン・ネポムク・フンメル(Johann Nepomuk Hummel)の個人研究サイトのレビューページ。CD紹介をはじめ、フンメル関連ニュース等を紹介していきます。 ●フンメル研究ノート●http://hummelnote.wix.com/hummelnote

2010年06月

フンメル:歌劇『ギーズ家のマティルド』


フンメルは、1786年から1988年までの2年間、モーツァルトの家に同居してレッスンを受けていました。その間フンメルは数多くのピアノ協奏曲の名作群や、「フィガロの結婚」の完成を目の当たりにしてきました。
それだけではなく、フンメルは師匠のピアノ協奏曲のカデンツァを勉強したり、交響曲を写譜や編曲をしていました。モーツァルトのこの時期の少年フンメルに与えた影響は多大で、フンメルの死まで続きます。

その後の大きなヨーロッパ演奏旅行とクレメンティへの師事を得て戻ったウイーンで、フンメルはベートーヴェンと同じ時期に同じ師匠の元で学びます。J.ハイドン、A.サリエリ、G.アルブレヒツベルガーの3人です。ハイドンとベートーヴェンの関係は微妙でしたが、フンメルに対してはかなり評価し、援助しております。ハイドンは、エステルハージ家の自分の後継者として推薦し、フンメルの最初の就職先が決まったのです。フンメルは途中幾度となく同家との諍いを経験しましたが、結局1804年から1811年までの7年間をここで働くことになります。

この時代のフンメルの作品は、同家の作品とウイーンからの依頼作品で膨大かつ幅広いジャンルに跨っており、特にピアノを伴わない作品の多くは、この時代のものです。トランペットやファゴットの協奏曲、膨大な宗教作品や舞台作品、歌劇のほとんどが作曲されています。

この『ギース家のマティルド』もOp.100という後期の作品番号を与えられていますが、これは、ワイマール宮廷楽長の時代にこの作品を改定し、1820年に出版したためです。しかし、この作品のオリジナルは1810年に完成し・初演されています。

今回リリースされたCDには、この初版の序曲も収録されているのが嬉しいところです。

94043
・フンメル:歌劇『ギーズ家のマティルド』全曲
 クリスティーネ・ガイリテ(ソプラノ)
 フィリップ・ドゥ(テノール)
 ピエール=イヴ・プリュヴォ(バリトン)
 ヒョルディス・テボー(ソプラノ)
 オンドレイ・シャリング(テノール)
 マリアン・オルシェフスキ(テノール)、他
 ソラメンテ・ナチュラリ/ディディア・タルパイン(指揮)


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初のフンメルのオペラ作品の録音。拍手です。

・フンメル:歌劇『ギーズ家のマティルド』全曲
 クリスティーネ・ガイリテ(ソプラノ)
 フィリップ・ドゥ(テノール)
 ピエール=イヴ・プリュヴォ(バリトン)
 ヒョルディス・テボー(ソプラノ)
 オンドレイ・シャリング(テノール)
 マリアン・オルシェフスキ(テノール)、他
 ソラメンテ・ナチュラリ/ディディア・タルパイン(指揮)


このCDは、2008年、2009年にヨーロッパで復刻演奏された際のメンバーにてスタジオ録音されたものです。
録音は優秀で、弦が少なめのバランスですが、速いテンポで溌剌とした演奏を聞かせてくれます。
歌手陣も優秀、主人公の2人はガイリテ(ソプラノ)、ドゥ(テノール)は若々しくみずみずしい歌声をきかせてくれ、このCDが「とりあえず珍しい作品を録音してみました。演奏はニの次です」というものではなく、しっかり聞ける作品になっているところが良いです。

台詞はカットされており、音楽部分のみの収録ですが、初版の別バージョンの序曲と、間奏曲も収録されているので貴重です。

作品は初めて聞きましたが、合唱曲が多く、しかもサリエリの円熟期の作品の影響が大きいのがすぐわかります。アリアに関しては面白く聞けるのですが、モーツァルトほど優美なメロディー、官能性といったものはないです。しかし、後宮からの誘拐や魔笛ばりのコロラトゥーラアリアもあり、楽しく聞けます。全体的にティンパニが多用されていて、派手目の曲が多いです。

強引に例えると、モーツァルトの「ツァイーデ」「カイロの鵞鳥」といった未完成作品を聞いているかんじ? これには異論あるでしょうが、あくまでも一回全体を通して聞いた個人的な感想です。

とにかく初のフンメルのオペラ作品録音。拍手です。


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フンメル研究ノートというサイトは、クラシック音楽鑑賞を趣味とする一個人が、ヨハン・ネポムク・フンメルの音楽の魅力に取り付かれ、永年かけて収集した情報・データをメモ代わりに掲載している「フンメル研究ノート」のレビューページにあたります。フンメル研究ノートは、あくまでもCD解説、書籍、辞書などから集めた情報を盛り込んだ継ぎはぎの情報を集めたものですので、事実とは違っていたり、解釈が違っている箇所も多いと感じていますが、もっと多くの日本人にフンメルの音楽の魅力を知ってもらいたいと思い公開しています。もっとフンメルの情報が知りたい。またはご興味がある方は、本サイト「フンメル研究ノート」を覗いてみてください。よろしくお願いいたします。

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