フンメル研究ノート〜Review〜

ヨハン・ネポムク・フンメル(Johann Nepomuk Hummel)の個人研究サイトのレビューページ。CD紹介をはじめ、フンメル関連ニュース等を紹介していきます。 ●フンメル研究ノート●http://hummelnote.wix.com/hummelnote

2012年01月

1月31日はシューベルトの誕生日 Vol.2

シューベルトが生まれた1797年、フンメルは既にモーツァルトに後押しされたヨーロッパツアーを1793年には終え、ウイーンに戻っていた。
またベートーヴェンもハイドンの手招きにより1792年の末にはウイーンに移住していた。
この二人はピアノの名手・ライヴァルとして活躍しており、新しい世代の幕開けを予感させる時代にシューベルトは幼少期を過ごすこととなる。

さて、話は大きく飛びます。


フンメルとシューベルトが、いつ出合ったのか?


知られている限りでは、1827年にフンメル夫妻は弟子のフェルディナント・ヒラーを伴い、死の床にあったベートーヴェンをウィーンに見舞ったそうです。結局、その後すぐにベートーヴェンが亡くなり、そのままウイーンに滞在していました。この滞在中にフンメルはシューベルトに会ったとされています。フンメルはサービス精神旺盛にも、シューベルトの歌曲<盲目の少年>を基に即興演奏を行って、シューベルトは大いに感銘を受けたと言われています。このお返しかどうか不明でありますが、シューベルトは最後の3つのピアノ・ソナタをフンメルに献呈しており、彼に演奏してもらいたかった、と言っていたそうです。結果的にはこの3つのソナタは、両者の没後に出版されたので、出版業者は献呈先をシューマンに変えました。

また、作品への影響としては、シューベルトは出版社から「フンメルの五重奏」のような曲を書いてくれ、と言われ、結果として完成したのが「ピアノ五重奏曲“鱒”」とのこと。フンメルの五重奏曲とは、Op.74の七重奏曲ニ短調の五重奏曲編曲版とOp.87のピアノ五重奏曲 変ホ短調だと思われます。

性格的には異なる二人の五重奏曲ですが、雰囲気や美しさでは甲乙付け難い名曲で、CD等でもよくこの二曲はカップリングされています。

Piano Quintet in a Flat Major 'trout'/Piano QuintePiano Quintet in a Flat Major 'trout'/Piano Quinte
アーティスト:Schubert
Hyperion UK(2012-01-10)
販売元:Amazon.co.jp
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昔の出来事を想像するだけでワクワクしませんか?



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1月31日はシューベルトの誕生日

Franz_Schubert_by_Wilhelm_August_Rieder_1875本日はフランツ・ペーター・シューベルト(Franz Peter Schubert, 1797年1月31日 - 1828年11月19日)の生誕215年です。
区切りの良いようなそうでもないような...

シューベルトも大好きな作曲家です。初めて聞いたのは、小学校2年生の時に買ってもらったLP盤でベートーヴェンの第5のカップリングとして収録さ

れていた「未完成交響曲」。小澤 征爾/ボストン響だった記憶が...
その後、岩城宏之/札幌交響楽団の演奏を函館で聞きました。初のクラシックコンサートだったかな?
音楽の授業で聞いた「魔王」にはハマりませんでした(笑)

シューベルトで好きなのは初期の交響曲第1〜3番、未完成とグレート。ピアノ五重奏「鱒」や八重奏曲。歌曲の王とか言われていますが、彼のメロディ

ーは「人間の歌声」を楽器やオーケストラに反映させているかのようで、美しく歌わせるメロディーが多く、自然に流れるものが多いです。この辺りは

ベートーヴェンよりモーツァルトに近い気がしますね。


さて、ではフンメルとはどういう関わりがあるのでしょうか?

まず、シューベルトの歌曲というとゲーテ(Goethe)を思い浮かべます。ゲーテとフンメルは同時期にワイマールで活動しており、ともに巨匠としてこの街を訪れる人の目的ともなっていたほど。
「ワイマールではゲーテとフンメルに会わずしては帰れない」と言われていたそうです。
フンメルは、ゲーテとの交流の中で多くの未出版作品(プライベート楽曲)をゲーテに聞かせ、また献呈しています。それらの多くはカンタータで、代表的なものとしては〜
S.158 ◇ゲーテの誕生日用合唱曲「今日、気高き仲間に」 1822 Heute lasst in edlen Kreis (T, B, SATB)
S.173 ◇ゲーテの誕生日用独唱曲「陽気な日は」 1827 Kehrt der frohe Tag (独唱、声)
S.177 ◇ゲーテの誕生日用歌曲 変ロ長調 1829 歌詞欠
S.180 ◇ゲーテの誕生日用独唱曲「私たちは陽気に登る」 1829 Wir steigen frohlich (独唱、声) *消失
S.187 ◇ゲーテの在ワイマール50年祭用独唱曲「歌声をあげよ」 1825 Herauf Gesang (独唱、声) *消失
S.195 ◇ゲーテの誕生日用歌曲「夢は快く甘かった」 1831 *未完 Lieblich war der Traum
などでしょうか。

また、ゲーテのリクエストに応えて、モーツァルトの交響曲を室内楽用に編曲したり、ピアノソロ用に編曲して演奏もしたそうです。

また、フンメルの歌曲において、ゲーテの詩を使用している曲もあります。
「Zur Logenfeier  Lasst fahren hin das Allzufluchtige」



あれ? 長くなったので、シューベルトとの話は次回ということで...


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今日は師匠・モーツァルトの誕生日です。

3037793取りあえず、2年間も住み込みでピアノと即興演奏、作曲にかかる基礎を学んだ訳ですから、フンメルの作品にモーツァルトにそっくりな曲が多いのは納得できます。

というより、この時代の様々な作曲家の作品を聞いても、モーツァルトの作風に一番近い人で、その完成度も高かった人はフンメルと思っています。
特に初期のピアノ曲やピアノ三重奏曲、ヴァイオリン、ヴィオラ、フルート等のソナタはそっくりです。真似てもここまで美しい曲を書ける人がいるでしょうか? という程です。

フンメルの残したモーツァルトに関する「回想録」も残っているそうですし、下記の作品は直接モーツァルトの作品を取り上げたり編曲したものです。

Op.94◆ヴィオラとオーケストラの為の幻想曲とポプリ ト短調
 *ドンジョヴァンニとフィガロ、後宮からの誘拐の音楽が使われています。

Op.63◆グランド・セレナーデ第1番 ト長調,Op.63
Op.66◆グランド・セレナーデ第2番変ホ長調,Op.66
  *二曲とも様々な当時のヒットソング(主にオペラ)からのポプリです。ティトース序曲やフィガロのメロディーなどが取り上げられています。
これは、ワン・ドゥッカーテンコンサート(カフェでの庶民向けサロンコンサート)で、ギターのジュリアーニやヴァイオリンのシュポアらと共に演奏されたらしいです。夢のようなサロンコーンサートですね。

Op.34-3◇3つの変奏曲,Op.34の第3番「モーツァルト「後宮からの誘拐」による変奏曲 ハ長調」
S.27◇幻想曲 変イ長調,S.27(1799) 「ハイドンとモーツァルトの主題による」
Op.124◆幻想曲 ハ長調,Op.124 「モーツァルトの"フィガロの結婚"による」


S.112-113◇選び抜かれた24の序曲による四重奏曲編曲(1821) 「魔笛」序曲/「フィガロの結婚」序曲
S.138〜144 ◇モーツァルトの7つのピアノ協奏曲による四重奏曲編曲(K.466、K.503、K316a、K.491、K.537、K.482、K.456)
S.151〜156 ◆モーツァルトの6つの交響曲による四重奏曲編曲(K.504、K.550、K.543、K425、K.385、K.551)
◇モーツァルトのピアノ協奏曲7曲へのカデンツァ集 (1790s) Op.4a=K.414,Op.4b=K.415,Op.4c=K.413,Op.17a=K.595,Op.44a=K.451&K.459,Op.46a=K.537
  *その他にも交響曲のピアノソロ編曲など多数あります。

中期以降は独自のロマン性を伴った作風や、ハンガリーの民族性などが現れ、ピアノの演奏技巧も含めて独自の作曲家、演奏家としてその地位を確立しますが、ベートーヴェンほど革新派ではなく、あくまでも伝統的な古典的な作品に終始しましたし、死ぬまでモーツァルトの影響と尊敬は持ち続けていたようです。

今日1月27日はモーツァルトの誕生日。256歳です。

 
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フンメル研究ノートというサイトは、クラシック音楽鑑賞を趣味とする一個人が、ヨハン・ネポムク・フンメルの音楽の魅力に取り付かれ、永年かけて収集した情報・データをメモ代わりに掲載している「フンメル研究ノート」のレビューページにあたります。フンメル研究ノートは、あくまでもCD解説、書籍、辞書などから集めた情報を盛り込んだ継ぎはぎの情報を集めたものですので、事実とは違っていたり、解釈が違っている箇所も多いと感じていますが、もっと多くの日本人にフンメルの音楽の魅力を知ってもらいたいと思い公開しています。もっとフンメルの情報が知りたい。またはご興味がある方は、本サイト「フンメル研究ノート」を覗いてみてください。よろしくお願いいたします。

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