Hummel: Piano Concerto, Eight Variations & CodaHummel: Piano Concerto, Eight Variations & Coda
販売元:Chandos
発売日:2006-04-18

1)L'Enchantment d'Oberon, Op. 116
2)Le Retour ・Londres, Op. 127
3)Piano Concerto in A major,WoO.24a
4)Variations "O du lieber Augustin"WoO.2

ネタがないため、昔のレビューから。
収録曲は、1798年、フンメル20歳の時のピアノ協奏曲イ長調と同じく初期の管弦楽曲「変奏曲」WoO.2、そして後期の1825年のロンドン・パリツアーの時に演奏されたウェーバーのモチーフをあしらった大管弦楽と技巧的ピアノが活躍する幻想曲Op.116、フンメルの最後の作品番号を持つコンサート・ロンドOp.127(1831年)。
Op.127は、世界初録音です。これによりフンメルの残したピアノとオーケストラの作品全てがCDで聴けるようになりました。

イ長調の協奏曲はまさに師匠のモーツァルトの影響が大きく、第3楽章などは、モーツァルトの15番の3楽章とそっくりなテーマで始まります。
ロココの香り漂う協奏曲。

一方、Op.127のロンドは、もの悲しい導入部がショパンのようなロマンが漂い、華麗なピアノの幻想が聴かれます。その後に続くロンドは、「ハンガリー舞曲風」のテーマで楽しげに始まりますが、常に明暗、陰陽を行き来し、淡い色彩感覚の中で進行していきます。ピアノソロのパートもかなり技巧的で、フンメルのピアニズムの集大成といった趣の楽曲。名曲です。なぜこれほどの楽曲がやっと初録音なのか?

演奏は、このシリーズ通して言える事だが、早めのテンポで若々しく聴かせます。シェリーのピアノもタッチ、表現に優れていて安心して、音楽に没頭できます。

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メーカーページ
http://www.chandos-records.com/details05.asp?CNumber=CHAN%2010374